葉山洋蔵特別号への序文
葉山洋蔵特別号への序文
蕩児9号は葉山洋蔵特別号です。蕩児を主な発表の場として「なぜ書くのか」に向き合ってきた葉山洋蔵君の作品群です。
蕩児に関わった仲間達の蕩児への思いも歳を重ねて変わってきたように思います。それは、当然のことかもしれません。ただ、お互いの思いをぶつけ合うモチベーションも話す機会も殆ど無くなったことは残念です。時が経ってそれぞれの思いが絡み合って、蕩児発足の色鮮やかなあの頃に戻る事は出来ません。仕方がない事ですが、せめてお互いの今の色を知りたいと思うことがあります。
蕩児発刊から、主な書き手で、書くことそして蕩児で発表するを大事にしてきた葉山洋蔵君が一区切りと意気込んで今回書き上げた作品群に新たに「イスラエル考」が加わりました。読み応えがあります。蕩児として葉山洋蔵特別号が出版できる事に感謝しています。
同人 倉田淳三郎