<二十一世紀初頭、世界はカーテンに包まれる>
2000年から20年分の写真をセレクトしたとしても、記憶に残るのはカーテンが揺れる一瞬に過ぎない。
東京ー欧州ー福島などを巡るこれらの写真は、日々の生活や旅先、仕事のなかで零れ落ちたひかりの痕跡を拾い集めたものだ。
とても個人的であり、脆い。
「写真は、視る人の記憶を呼び覚ます装置」だと思うのだが、果たして?
2020年初冬。カーテンの向こう、みえない怪物が暴れている。
個人的にはそれほど恐れてはいないが、今はカーテンに包まり戯れるこどものように、
その後の世界を待つことにしよう。
写真家 遠藤彰
遠藤 彰 写真集 AKIRA ENDO Photo Book
< The Curtain >2000-2020
B6 / 202ページ / ¥2,500