日本の12世紀は平安時代末期に当たり、政治史的には源平の争乱期を経て、鎌倉政権(幕府)の成立に至る古代と中世との過渡期にありました。政治的にも経済的にも文化的にも熱い時代であったが、気象的にも暑い時代でした。本書は、11世紀~12世紀~13世紀の時期を中心としながら、当時の人々に依って筆録をされていた日記・古記録史料等を根拠としながら、そうした暑熱の時代を過ごしていた人々が諸々の気象現象に対して、どの様な認識を抱き、実際に対処をしていたのかに就いて、それぞれの現象毎に区分し検証を行ないつつ、究明をしようとしたものです。当時に於ける生活文化の一端を垣間見ようと試みようとしました。夏の生活困難と暑熱地獄!平安時代にもあったかき氷。いったいどうやって食べた?止雨と祈雨。なかなか思う様にならない降水と京都の浸水被害!高潮の脅威!亡国のわざわいとは?降雪と極寒。暑熱の対極にあった気象現象とは?気象の異変と動植物。ニホンオオカミによる恐怖の人身傷害事件とは?濃尾平野に見る洪水対策と共助!画像データも豊富に掲載。中学生以上向き。講演資料、地域学習、国語学習、防災・災害学習等にも幅広くご利用いただけます。
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