韓半島地域を対象とした災害対処文化の歴史を取り扱った唯一の書籍です。倭国へ漢字を公伝させたとする、隣地、韓半島・朝鮮半島に於いても、残存する信憑性の高いものは少ないですが、古来、種々の記録類が作成されていたものと推測されます。その中においても、様々な災害記録が残されているのです。そうした自然災害に対する認識は、災害情報の記録にも反映され、更には、日本へも影響を与えていたのでしょうか。本書では、そうした問題視角より、韓半島に於ける対災害観や、災害対処の様相を文化論として窺おうとしたものです。具体的には、1145年、高麗の仁宗(17代)の命に依り、金富軾等19名の史官等が編纂、担当し、進上したとされている「三国史記」を素材として取り上げながら、自然災害関係記事の内容、編纂意図や位置付けをも、言語文化、文化論の観点より探りました。各記事の内容分析に際しては、地盤に関わる災害、気象災害、天文現象、その他に類別し、当該記事に記載された現象自体に対する追究、それが記事として登載された意義に関しても検証作業を実施しています。天文現象と災害との関係とは?韓半島で一番多く発生していた自然災害は何?日本を災害発生と関連付け、警戒し、敵対するようになっていたのには何と2,000年もの長い歴史があった!!!こんな疑問を分かりやすく解説!!中学生以上向き。地域学習、講演資料、防災・災害学習等にも幅広くご利用いただけます。資料集としてもご活用いただけます。